BNPL(後払い決済サービス) Pavel Danilyuk
ネットショッピングに限らず、実店舗でのお買い物にも使える「後払い」決済は、日本でも定着しています。手持ちのお金がないときに、とても便利なサービスですよね。様々な電子決済アプリが普及してきたここ数年、その種類は多様化し、BNPL (Buy Now Pay Later)という決済手段が新たな後払いの選択肢として注目されています。
この記事では、BNPLという決済手段は一体どんなサービスなのか、詳しくご紹介します。
目次
1.BNPLとは?2.日本の後払いサービス
3.海外のBNPLサービス
4.BNPLの仕組み
5.BNPL導入による消費者側のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
- メリット
- デメリット
- メリット
- デメリット
- PayPay(ペイペイ)あと払い
- Amazonあと払い
- 楽天ペイ(楽天の後払い決済)
- メルペイスマート払い
- GMO後払い
BNPLとは?
BNPLとは、BuyNowPayLater (日本語では「今買って後で払う」) の略で、商品を買った翌月にまとめて支払いができるサービスです。欧米では、PayPalのPay in 4 (アメリカ)、Klarna (スウェーデン) などが代表的なBNPL業者として広く知られています。BNPLが人気の理由は、分割払いでも手数料が発生しないことです。
日本では、手数料が発生したり分割ができない業者もありますが、「NP後払い」や「メルペイスマート後払い」のようなBNPLの一種であるサービスも普及しています。国内で代表的なBNPL業者であるPaidy (ペイディ) は手数料なしの分割払いも可能です。
日本の後払いサービス
BNPLサービスが普及する以前から、日本にも「後払い決済サービス」は存在しました。日本では、海外のような分割のニーズというよりも、ものを見てから安心・安全にお支払いがしたい、というお買い物体験のニーズから、後払い決済が好まれて利用されてきました。NP後払いは、国内の代表的な後払い決済手段です。
NP後払いとは?
NP後払い
NP後払いは、2002年にスタートしたサービスで、商品購入の14日以内にお好きなタイミングでお支払いができる決済方法です。全国57,500以上の店舗で導入されており、コンビニ、郵便局、銀行、LINE Payで後払いができます。クレジットカードや銀行口座などの登録が必要ないため、個人情報の漏洩を心配せずに買い物ができます。
atoneとは?
atone
atoneは、商品購入の翌月に一括で後払いができる決済方法です。業界唯一のポイントプログラムを通して490万人のお客様に販促でき、新規獲得・リピート率UP・LTV向上に貢献します。業界最安水準の手数料で、EC・デジタルコンテンツ・実店舗など様々な業種で導入が可能です。ユーザーは、代金の0.5%のポイントがもらえて値引きに使える上に、簡単な会員登録のみですぐにご利用でき、利用状況をアプリでいつでも確認できます。
NP後払い/atone 2022年4月1日~2022年6月30日までキャンペーン開催中
初めてShopify上でNP後払いまたはatoneを導入したストア様を対象に、NP後払い/atoneの決済手数料が3ヶ月間無料になります。
あと払い(ペイディ)とは
あと払い(ペイディ)は、2014年に日本で開設された日本のサービスです。2021年9月に国内スタートアップでは過去最高額となる3,000億円の巨額買収が行なわれPayPalの傘下に入りました。
利用者数は2022年4月時点で830万人を超えており、Shopifyを使ったEC事業者数も3,500社(2022年6月現在)に迫る勢いで伸びています。
Paidyの特長の1つ目は、会員登録が必要なく携帯番号とeメールアドレスのみで決済が完了するシンプルな決済UXにあります。また、コンビニや銀行等で月締めの翌月にまとめて支払うことができ、口座情報を紐づけて、クレカのように引き落としも可能なため、コンビニに支払いにいくのが面倒くさい人には便利です。
2つ目に、利用者はアプリをダウンロードした後、本人認証を行うと、最大限度額は30万円になり、分割手数料無料で3回分割支払いを利用することが可能となります(Apple製品のみ最大36回分割も可)。これによりEC事業者は、「ちょっと高いから…」と離脱してしいたユーザーを獲得でき、ECサイトの単価アップにつなげることが期待出来ます。
海外のBNPLサービス
高額の商品を買うときには、クレジットカードでも後払いができますが、分割払いを選ぶと金利がついてしまうのが難点ですよね。そのような消費者の悩みを解決するべく、欧米で生まれたのがBNPLです。分割払いでも金利が0%であることが大きな特徴です。以下、欧米の代表的なBNPL業者です。
- Affirm アメリカ
- Klarna スウェーデン
- Afterpay オーストラリア
- ZIP オーストラリア
BNPLの仕組み
BNPLで後払い決済を使用するには、事前にペイディ、またはその他のサービスのアカウント作成が必要です。ここでは、アカウント作成をすでに済ませたことを前提にして、ECサイトでの買い物をする際の基本的な流れを見ていきます。
- 商品をカートに追加する
- 支払い方法で「後払い(BNPL)」を選択する
- サービスごとの認証方法でログインし決済を行う
- 翌月にメールやSMS等で請求金額の通知が届く
- コンビニ払い、口座振替、銀行振込などから支払い方法を選択する
- 支払い期日までにお支払いを行う
BNPL導入によるお客様のメリット・デメリット
BNPLの消費者としてのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- クレジットカード会社のような審査がなく、メールアドレスと電話番号だけで登録ができる
- サービスによっては、手数料なしで分割払いができる
- 高額商品でもクレジットカードなしで分割払いができる
- 個人情報漏洩の心配なし
- 商品を先に受け取ることができるため、信頼度の低いショップで注文する場合も安心して購入できる
デメリット
- 分割払いができない業者もある
- 手数料が発生するBNPL業者もある
BNPL導入による店舗側のメリット・デメリット
店舗側のメリット・デメリットも見てみましょう。
メリット
- 学生、主婦など、クレジットカードを持っていない客層にも決済手段を提供できる
- 高額商品をアピールしやすい
デメリット
- BNPLは特定のお店でしか使えない
- 日本での知名度が高くない
NP後払いのメリット・デメリット
日本の後払いの特徴も理解するために, NP後払いのメリット・デメリットも見ていきましょう。
メリット
- クレジットカード会社のような審査がない
- カード番号など、個人情報漏洩の心配がない
- 商品を先に受け取ることができるため、初めてのオリジナルサイトで注文する場合も安心して購入できる
- 国内の多くのショップが対応している
- クレジットカードを使わない/持っていない客層にも決済手段を提供できる
- ユーザーは1,580万人で、広く使われている
デメリット
- 分割払いができない
- NP後払いでは、利用の上限額が設定されており、合計55,000円 (税込) までと制限がある
通販での後払いに使えるBNPL決済手段
オンラインで買い物をする人は毎年増えています。BNPLを含む決済方法の選択肢は、お客様により自由にお買い物を楽しんでもらう手段のひとつです。ペイディやNP後払い、atoneについてはすでにご紹介しましたが、その他の後払い・BNPLサービスも見ていきましょう。
PayPay(ペイペイ)あと払い
「PayPayあと払い」は、買い物をした翌月にまとめて支払えるPayPayの支払い方法です。PayPay加盟店や対応しているサイトであれば「PayPayあと払い」で支払いができます。ただし、分割払いには対応していません。
Amazonあと払い
Amazonでペイディを使って後払い(Amazon.co.jp)
Amazonで買い物をする際にあと払いをしたい場合は、ペイディを利用できます。
楽天ペイ(楽天の後払い決済)
楽天市場での商品購入にも後払いでの選択肢があります。支払い期限は購入後14日以内で、コンビニや銀行振り込みを利用できます。分割払いが可能です。
メルペイスマート払い
以前は「メルペイあと払い」という名称でしたが、2019年11月に名称変更があり、現在は「メルペイスマート払い」と呼ばれています。コンビニ、飲食店、ドラッグストアなど、全国135万の加盟店で利用できます。手数料付きですが、分割払いも可能です。
GMO後払い
GMO後払いは、GMOペイメントサービス株式会社が提供している後払い決済サービスです。
商品購入後に、コンビニ、銀行や郵便局で支払いができて便利です。
ShopifyのネットショップとBNPL決済を連携して、もっと便利にお買い物を楽しんでもらおう
Shopifyでは、ネットショップ運営に便利なツールがたくさん用意されています。クレジットカード以外の決済手段としては、ペイディ (Paidy)やGMO後払いとの連携もできますので、ネットショップ運営者であれば、BNPL(後払い)を導入して、クレジットカードを持っていないお客様にも新たな決済手段をアピールしてみてはいかがでしょうか。