子供の頃、放課後に任天堂64やスーパーファミコンで遊んだという方、どれくらいいますか? 思わず「懐かしい!」と叫んでしまう思い出の品。今回紹介するお話はそういったゲーム機を取り扱うストアです。
フランスからやって来たロマンさんは、日本に一目ぼれ。現在は京都でゲーム会社に勤めながら、副業で中古のゲーム機を分解して、綺麗にして、レトロアジアというネットショップを立ち上げて、海外に販売しています。さらに2歳になるお子さんもいる素敵なパパ。そんな彼のストーリーをお届けします。海外の人気の高まりを受けゲーム機に集中
フランスで生まれ育ったロマンさんは、地元で日本人の友達ができたのをきっかけに日本に興味を持つようになりました。その後、旅行ではじめて来た日本に一目ぼれ。大学を卒業後に京都の日本語学校で勉強したりしながら、何回も来日して、現在は京都のゲーム会社で働いています。
そんな彼は本業とともに、中古のゲーム機を綺麗にして海外に販売する副業も行なっています。海外には日本のゲーム機を欲しがるお客さんはたくさんいるのです。それが日本限定モデルとなるとなおさら。eBayなどではなかなか高い値段で取引されているようです。
しかし、元々はゲームだけではなく、日本の古いものやおもちゃも売ろうとしていたというロマンさん。しかし、なかなか人気が出ずにゲーム機一本にビジネスを転換したと言います。
「最初はストアでいろんなものを売ろうとしていたんですけど、ゲームに関する連絡が特に多かったんですね。例えばドバイの人からこんなものを探しているとか言われたり。自分も探しているうちに欲しくなってきて、そこからゲームをもっと売ろうと思ったというのがきっかけです。僕もゲームが趣味だからネットショップも半分趣味みたいな感じでした」
全然大変じゃなかったというShopifyでのストア作り
そんなロマンさんが越境ECに使っているプラットフォームはShopify。ロマンさんはShopifyを選んだ理由について、「デザインが安っぽく見えないこと」と教えてくれました。
「Shopifyを選んだ理由は見た目が安っぽくないからですね。Shopifyでなら簡単にきれいなウェブサイトを作れそうだと思いました。僕もネットで色々買ったりするんですけど、安っぽいサイトを見たら不安になってしまうので…。でもShopifyは見た目がいいし、安全そうだし、ちょっとお金はかかるけどテーマも買って、自分ひとりで全部作りました」
ネットショップを過去に立ち上げた経験はありませんでしたが、ゼロからネットショップを自分で立ち上げても「全然大変じゃなかった」と振り返ります。
「ショップを作るのは全然大変じゃなかったです。商品を載せるのも楽だし、写真もいっぱい載せれるし…。あと、お客さんから見てもShopifyは安全だと思います。僕のホームページを見て、Shopifyで作られていて、PayPal(ペイパル)も使えるから安全と思われてると感じています。もし、問題があってもPaypal(ペイパル)がなんとかしてくれる、それが一番お客さんからみたら大事です」
現在、ロマンさんのサイトに導入されている支払い方法はペイパルとビットコインだけ。その中でもPaypal(ペイパル)アメリカに高い金額の商品を販売するなら必要と考えているようです。
「アメリカへはPayPal(ペイパル)がないと売るのが難しいかもしれないですね。商品の金額によるのかもしれないですけど、うちのサイトで売っている商品は400ドルや500ドルもするから、PayPal(ペイパル)がないと買えないとお客さんも思っているかもしれません」
サイトのこだわりは写真
「サイトのこだわりは…」
レトロアジアの商品ページを見ると、多くの画像が掲載されています。ここがこだわりポイントのひとつだそうです。
「中古の商品なので、隅々まで状態がわかるようにたくさんの写真を拡大できるようにしています。お客さんも一個一個細かく見て、買っているんだと思います。そのお客さんはInstagramから来るんですが、それがないと大変ですね」
メガドライブの商品ページ
レトロアジアのInstagramのアカウントを見ると、ゲームの写真から商品の写真まで様々です。
「Instagramに写真を載せたら、お客さんが来るようになりました。Instagramではマニアックな写真ばかり載せているおかげで、フォロワーが増えました。Facebookにも写真を載せてるけど、最近は人気が減ってきたと思います。お客さんもInstagramからばっかりですね」
商品が売れると寂しい
ロマンさんには本業の仕事もあります。そんな中、どのようなモチベーションや気持ちで副業を行なっているのでしょうか? ロマンさんは次のように答えます。
「本業と副業、両方できるほうが安全ですね。もちろん、ストアがうまくいって、できるならこれだけで生活できたらいいと思います。でも、売れるときとあまり売れないときの差があるから、まだ不安がありますね。しかも、新品ではないから、商品を探してきてストアに載せないといけない。商品も1個1個がすべて違うから、1人でやるのはそれが大変です。あと、商品が売れるときはとても嬉しいですが、逆に1個なくなるのは寂しいです」
そんなロマンさんの現在のチャレンジは、生活のバランスを保つことだと言います。実はロマンさんは、日本に来てから奥さんもでき、現在は2歳のお子さんがいます。
「ストアをできるだけ大きくするのと、子供を育てることのバランスを作るのが一番チャレンジングです。今、子どもが2歳くらいですけど、子供が生まれたときはバランスを保つのがとても大変でした。でも、最近は少しずつうまくいってるからそれが嬉しいですね」
最後にロマンさんはパパならではの悩みも教えてくれました。
「もし、Shopify以外で悩んでることを挙げるとしたら、子育てですかね」
本業と副業とそして子育てを両立させてるロマンさんの挑戦はまだまだ続きます。